中小企業の減価償却の特例

中小企業の優遇措置である

 30万円未満の資産を購入した場合に、

全額経費にできる特例制度が

平成22年3月末まで、期限が延長されています。

   (ただし、年間の合計300万円が、限度になります。

  例えば、28万円のパソコンを11台購入した場合、

  11台目は通常の減価償却の取扱いとなります。)

特例を受けることのできる中小企業は、青色申告をしている

資本金1億円以下の企業で、

大企業の支配下にない法人です

同族会社の留保金制度(中小企業は対象外に!)

同族会社の留保金課税制度とは、一定の同族会社について、その内部留保に
対して、2重に課税される制度です。

この制度の対象から、中小企業(資本金1億円以下の会社(大企業に支配されている会社を除く)がはずされましたexclamation

(平成19年4月1日以降に始まる事業年度から適用です)
この改正は、中小企業の社長の皆さまには、朗報ですexclamation

内部留保(含み益)が充実しないと、会社の財務体質の強化は図れません。
自己資本比率をアップさせて、会社の信用力をつける努力に対して
税金の心配が、ほんの少し減りましたexclamation×2

減価償却の方法

減価償却資産が(ほぼ)100%償却可能に!  

既に購入しているものについても、5年間で残存価額がなしに!  

購入した固定資産は、購入した年に一度に経費とするのではなく、使用可能な期間(耐用年数)にわたって経費計上します。これを減価償却といいます。 40万円のパソコンを購入した場合は、購入した年に40万円の経費を一度に計上するのではなくパソコンの耐用年数である4年間にわたって、4分の1ずつ経費計上していきます。

 この場合、現在の規定では購入価額の5%分は、経費計上することができません。これは、耐用年数をすべて経過した後でも、多少の価値は残っているだろうという考えからきており、40万円の5%(2万円)は、そのパソコンを処分しない限り、経費として認められなかったのです。

 しかし、今年の改正で、平成19年4月以降に購入した減価償却資産については、5%分の経費計上できない部分(残存価額といいます)が、撤廃されることになりました。  

また、今年の3月以前に既に購入したものについても、5年間にわたって、残存価額部分を経費計上できることとされます。(ただし、いずれも、購入した資産が帳簿から、完全に消滅してしまうことを防ぐために、1円だけ価値を残しておくこととされています。(備忘価額といいます))  

 平成19年3月記

得意先が破産申請したときの税務処理

売掛金等が残っている得意先に、破産法による破産申請があった場合の

税務処理は、次のようになります。

 

1.「破産手続き開始の申し立て」をした年度

 

   税務処理⇒ その得意先の売掛金・受取手形の金額の合計(注)の50%が、
    個別評価引当金繰入額として、損金となります。

   
   (注)ただし、相殺取引部分や、担保権の実行などで、
     取り立て見込みのある金額が除きます。

 

2.その破産手続きが 次の状態となったとき

  
  イ.破産財団が、破産手続の費用すら償えない程費用不足で、
    手続きが廃止された時  (異時廃止・同時廃止 状態)

  
  ロ.最後の配当が実施されて、手続きの終結が決定したとき

  
  ハ.保証人や担保の受け入れのはい破産債権について、
        裁判所の免責許可決定がおこなわれたとき

 

    税務処理 ⇒ 債権の全額を、貸倒損失として損金に計上

 

 

  注意事項  ・・・ 

   破産申立書・破産事件経過通知書の写しなどを保管する必要があります。

   その事実が生じた年度に、全額を損金計上する必要があります。

    

   なお、貸倒引当金・貸倒損失の計上は、細かくルールが規定されていますので、

  必ず、専門家に相談してください。

 

  

 

 

  

中小企業の交際費課税の軽減


  経済危機対策の1つとして、中小企業の交際費課税の軽減措置が、
 創設されました。

1.資本金1億円以下の、中小企業が対象です。

2.平成21年4月1日以降に終了する事業年度からが対象です。

3.交際費の支出額のうち、90%を損金にできる上限が、
  年間400万円から、600万円に引き上げられました。

 

研究開発税制の拡充

 経済危機対策の1つとして、研究開発税制の拡充が創設されました。

 

1.平成21年度・22年度についてのみ、試験研究費の税額控除の上限が、

   法人税額の30%とされました(通常は、20%)

 

2.控除しきれなかった場合は、平成24年分までの法人税から控除できることと

  されました。(通常は、翌年までしか控除できない)

 

 

繰越欠損金の控除期間

 法人の決算で、生じてしまった欠損金は、

繰り越して翌年以降の利益と、相殺することができます。

 

ただし、欠損がでた事業年度に、青色申告書(*注)を提出しておく必要があり、

その後も、連続して申告書を提出している必要があります。

 

また、繰越ができる年数は、7年間に限ります。

 

 具体的には、平成21年3月決算で生じた欠損金は、

平成28年3月期の決算まで有効です。 平成28年4月から始まる年度で消滅していまいます。

 

(*注) 青色申告書を提出するためには、
青色申告の承認申請書を所轄の税務署長に提出し、
承認を得る必要があります。

新設法人の場合の提出期限は、設立の日から3ケ月以内です。
 (初年度の事業年度の終了日前日の方が早い場合は、その日)

領収証がない支出の取扱

公共交通機関の交通費・ 御祝儀・御香典などの慶弔代・自動販売機で購入した商品

などは、領収証がでません。

このような経費は、どのように証拠書類を残せばよいのでしょうか。

 

これらの交通費の支出があった場合は、必要事項を記入した出金伝票を、

領収証の代わりに保管しておくことで、経費計上がみとめられます。

出金伝票は、文具店などで販売されています。

 

記入すべき事項は、次のようになります。

1.日付

2.支払相手先

3.支出の目的・商品名等

4.金額

 

  なお、交通費については、旅費精算書を作成している場合は、その精算書が、

  領収証代わりになります。 

 

  また、慶弔費については、招待状やお知らせなどを出金伝票と一緒に保管しておく

  ことで、よりしっかりとした証拠資料となります。

 

  これらの資料の保存必要期間は、7年間となります。

                     ⇒帳簿書類の保存期間に関する詳細は、こちら

役員報酬の改定時期

法人の役員報酬の損金算入(税金上の経費になること)には、

厳しい要件が設けられています。 なかでも、改定の時期は、

特に注意が必要です。

 

役員報酬(定期同額給与)の損金算入の主な要件と概要

 

*1ケ月以下の一定の期間ごとに支給していること

*毎回同額を支給していること

期中の増額・減額は原則禁止されている

改定の時期は、期首から3ケ以内であること

 

    したがって、役員報酬額を改定する場合は、決算後3ケ月以内に開催される

  定時株主総会の決議を経て改訂し、改訂後1年間は一定額であることが

  必要となります。 

  3月決算の会社の場合は、通常は6月分から改訂後の金額となります。

  期首に遡って改定することは、認められていません。 

 

 改定時期の特例

  つぎのような理由があるときは、特例として、改定時期は3ケ月以内でなくても

  よいとされています。

 *役員の職制上の地位や、職務内容に重大な変更があったことなど

 *経営状況が著しく悪化しているような場合の減額

    
    ※いずれの場合も、客観的・具体的に理由が説明できるようにしておく
    必要があります。  

    

 証拠書類の保存  

   いずれの場合も、役員報酬を改定した場合は、改定を決議した

   株主総会議事録の作成・保存が必要になります。

 

  なお、役員報酬の損金算入の規定には、改訂時期だけでなく、

  金額が相当かどうか等についても、厳しい規定が設けれらていますので、

  改定の時期も含め、必ず専門家にご相談ください。  

 

 

  

  

 

 

会社の事業年度(決算日)の決め方

会社(法人)の事業年度は、1年以内の期間であれば

自由に定めることができます。

個人事業のように「暦年(1月1日〜12月31日)でなければならない」

ということは、ありません。

 

よって、その会社にとって一番都合の良い期間で、法人の事業年度(決算日)を、

定めればよいのです。

 

事業年度(決算日)を決めるときの検討事項としては、次のようなものが

あります。

 

1.決算月はなるべく繁忙期を避ける(じっくり決算対策等にとりくめるため等)


2.決算から2ケ月後が、税金の申告期限であることも、考慮する。


3.消費税の免税事業者(資本金1000万円未満)の適用を受ける場合は、

  できるだけ第1期目を長くする。

  (例) 3月1日設立の会社の場合、決算日を3月末とすると、免税となる

      第1・2期目のうち、第1期目が1か月しかない。

      決算日を2月末とすると、第1期目が丸1年あるので、免税期間も

      しっかり丸2年となり、有利である。  

                               等。

 

      なお、一度事業年度を確定した場合でも、変更することは可能です。 

 

                                   ⇒事業年度(決算日)の変更方法はこちら 

   

 

 

事業年度(決算日)の変更方法

事業年度(決算日)は、会社の定款で定められています。

次の手順で、定款を変更することで、事業年度(決算日)の変更が可能です。

 

1.株主総会で、事業年度(決算日)の変更を決議する。


2.上記決議の議事録を作成する。


3.定款の記載を変更する。


4.所轄の、税務署・県府税事務所・市税事務所へ、異動届を提出する。

  ・異動届の提出期限は、「異動後遅滞なく」と定められています。

   「できるだけ早くだしましょう」ということですので、特に具体的な期限は

   定められていません。

  ・異動届には、「株主総会の議事録」及び「変更後の定款」を

   添付します。

 

   ※事業年度(決算日)の変更は、登記事項ではありませんので、法務局での

     登記の変更は必要ありません。 

     したがって、変更によるコストも生じません。

 

  

災害義援金の優遇税制(寄付金控除) 法人

東北地方太平洋地震に対する、法人の義援金の税務の取り扱いをまとめました。

                  → 個人の取り扱いはこちら 

 

T. 法人税の控除の対象となる寄付金の種類

 1.国又は地方公共団体 に対するもの

 2.日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」へ、直接寄付したもの

 3.新聞や放送機関へ直接寄付したもので、最終的に国や地方へ拠出されるもの

 4.中央共同募金会の

   「各県被災者の生活再建のための義金」
   「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援もための募金」 
   へ、直接寄付したもの

 5.上記以外のもののうち、募金団体を通じて、最終的に国や地方へ
   拠出されることが明らかなもの

 

  U.控除される金額

   その事業年度にした寄付金(上記T.に該当するものだけ)の合計額
   の全額が損金算入となります。 

 

  V.必要な手続き

     法人税の申告書に、寄付金の明細書を添付すること(別表14(2))

     寄付金の受領証などを、会社にて保存する必要があります。

 

       →  国税庁のサイトにも、詳細が記載されています 

被災した取引先への見舞金の税務上の扱い

 法人が、この度のような地震で被災した取引先に対して、見舞金を支払ったり、

 売掛金を免除した場合は、全額が損金(法人税を計算するときの経費)になります。

 

 ただし、

   ・災害発生後、ある程度の期間内であること
     (取引先が、通常の営業を再開できるまでの期間)

   ・お見舞い金等の金額は、社会的にみて一般的なものであること

                が、条件となります。

 

 なお、災害時など特別な状況でない場合や、金額が社会的通念からみて
 高額な場合は、寄付金や交際費となり、全額又は一部が損金にはなりません。

 

             参考  → 災害関係の法人税の扱い(国税庁のサイト)

被災者に、自社製品を提供したときの税務の扱い

 法人が、不特定多数の被災者を救援するために、自社製品を提供したときは、

 広告宣伝費に準ずるものとして、全額が損金(法人税を計算するときの経費)となります。 

 

   参考  → 国税庁のサイト

 

平成23年度税制改正 6月30日現在で確定したもの

平成23年度税制改正案のうち、6月30日の段階で確定したもので、

主なものは、次のとおりです。

 

・中小企業者の軽減税率

    2年前に期限付きで定められた中小企業者の法人税率の軽減

        (800万円以下の所得にかかる部分を18%とするもの)

        平成24年3月31日までの間に終了する事業年度まで、期限が延長

 

           詳細 →  国税庁サイト

 

・雇用促進税制の創設

   雇用者が前年より5人(中小企業は2人)以上増加、かつ10%以上増加している場合に、

   法人税の特別控除を受けることができる制度

     (雇用者は、雇用保険の一般被保険者であること、役員の関係者ではないことなどの

      要件が定められています)

           詳細  → 国税庁サイト

 

・消費税の免税点の一部改正

    2年前の売上高が、1000万円以下の場合でも、

    前年の売上が、前半6ケ月間で1000万円を超えた場合は、

    その年から、消費税の課税事業者となる。

     なお、この判定は、課税売上高に代えて、給与等の支払金額

    とすることができる。 とされています。

    (平成25年1月1日以降に、開始する事業年度より適用)

 

    ☆この、消費税免税点の見直しについては、実務的な取り扱いの

     詳細が、現時点では不明です。明確になり次第、

     ご案内させていただきます。

   

 

・消費税の仕入税額控除の95%ルールの見直し

   売上のうち、消費税のかかる売上が95%以上である場合は、

   支払った消費税の全額を控除できるという制度について、

   課税売上高が5億以上の場合は、適用しないこととなった。

  (平成24年4月1日以後に開始する年度より適用)

 

・証券優遇税制の延長  

    上場株式などの売却益などにかかる所得税は、

    10%の軽減税率の特例が、平成25年12月31日まで延長

 

・年金所得者の確定申告不要制度

     公的年金収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下の場合、

     確定申告が不要となった。(平成23年より)

 

・故意に税務申告をしなかった場合の、罰則強化

 

・所得税の還付申告の受付が、申告義務のある人についても、

 翌年1月1日から可能に

 

                              以上、平成23年7月10日現在 の情報より

         参考 → 

     「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を
                図るための所得税法等の一部を改正する法律案要綱

 

  

   ☆なお、23年税制改正案とのうち、先送りとなっているもののうち、

    主なものは、次のとおりです。

    

    ・高額給与所得者の増税

    ・23歳から69歳の扶養家族の扶養控除の縮減

    ・退職所得課税の見直し

    ・相続税の基礎控除の引き下げ

    ・相続税最高税率引き上げ

    ・贈与税の税率構造の緩和

                                            など